海外でパスポートを紛失した場合の対処法
海外旅行中に落としたり盗難に遭ったりしてパスポートを紛失した際は、慌てず順番に対応することが大切です。以下では、パスポート紛失時に取るべき一般的な行動を以下の3ステップに分けて解説します。
①現地の警察へ届け出て「ポリスレポート」を受け取る
海外でパスポートを紛失した場合、最初に行うべき手続きが現地の警察への届け出です。届け出を行うと「ポリスレポート」と呼ばれる書類を受け取ることができます。
ポリスレポートとは被害届の受理書のことで、その後のパスポート再発給手続きや、旅行保険の保険金請求を行う際に必要となる重要な書類です。
届出先の機関や発行される証明書の名称は、渡航先の国・地域によって異なる場合があります。ただし、まず現地の警察機関に出向いて紛失の届け出を行い、受理書を受け取るという大まかな流れ自体は、どの国・地域でも共通しています。
スムーズに手続きを進めるためにも、渡航前に現地の警察機関の連絡先や場所を確認しておくと安心でしょう。
②日本大使館・日本総領事館でパスポートの「失効手続き」を行う
警察への届け出が済んだら、次に行うべきなのがパスポート失効手続きです。紛失したパスポートが第三者に悪用されるリスクを防ぐために、最寄りの日本大使館または日本総領事館へ出向き、必要書類を提出してパスポートを正式に失効させる必要があります。
必要書類は公館によって異なる場合がありますが、一般的には以下のものが求められます。
- 紛失一般旅券など届出書:1通(窓口で入手可能)
- ポリスレポート(現地の警察署で取得)
- 顔写真(縦45mm×横35mm):1枚(6ヶ月以内に撮影されたもの)
- その他参考となる書類
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、保険証など)
- 滞在資格を確認できるもの(電子渡航認証システム登録情報(ESTA)番号など)
このうち「紛失一般旅券など届出書」は窓口で受け取れるため、事前に用意する必要はありません。一方、ポリスレポートは前のステップで警察署を訪れた際に取得しておくものなので、失くさずに保管しておくことが大切です。
また、一度失効したパスポートは、後日パスポートが見つかった場合でも二度と使用できない点に注意が必要です。失効手続きを進める前に、本当に手元にないかどうかをしっかりと確認しておきましょう。
③「帰国のための渡航書」か「パスポートの新規発給(再発行)」を選ぶ
パスポートの失効手続きが完了したら、次に「帰国のための渡航書」の発行か、パスポートの新規発給(再発行)かを選んで申請します。すぐに帰国する予定がある場合は、帰国のための渡航書が適しています。
一方、そのまま旅行を続けたい場合や、通常の旅券が必要な場面がある場合は、パスポートの新規発給を申請するのが適切でしょう。
なお、これらの手続きはパスポートの失効手続きと同時に行うことができます。
「帰国のための渡航書」を申請する場合
「帰国のための渡航書」を申請する場合は、②の手続きで紹介した必要書類に加えて、以下の書類を準備する必要があります。
- 渡航書発給申請書:1通(窓口で入手可能)
- 日本国籍があることを確認できる書類:1通(戸籍謄本など、6ヶ月以内に発行されたもの)
- 顔写真(縦45mm×横35mm):1枚(6ヶ月以内に撮影されたもの)
- その他帰国日程などが確認できる書類(航空券や予約確認書など)
特に、日本国籍を証明する書類と帰国日程を確認できる書類は、旅先では入手が難しいため、事前に準備できるものはまとめておくと安心でしょう。
発行までの日数は即日から数日が目安ですが、申請する国や地域によって異なります。緊急の帰国が必要な場合は、できるだけ早めに在外公館へ連絡することが重要です。
手数料は申請方法によって異なり、2026年7月1日以降の申請でクレジットカードによるオンライン納付を利用する場合は、3,700円となっています(2026年7月時点の情報)※。
- ※各種手続きにおいて在外公館の窓口で現金支払いをする場合は現地通貨での納付となるため、為替レートなどの影響により国や地域によって実質的な費用幅が生じます。手数料の規定は法令改正などで変更される可能性があるため、申請前に必ず申請先の大使館や総領事館の公式情報を確認するようにしてください。
「パスポートの新規発給(再発行)」を申請する場合
パスポートの新規発給(再発行)を申請する際は、②の手続きで紹介した書類に加えて、以下の書類が必要になります。
- 一般旅券発給申請書:1通(18歳以上の方は10年用、18歳未満の方は5年用)
- 戸籍謄本(全部事項証明書)の原本:1通(6ヶ月以内に発行されたもの)
- 顔写真(縦45mm×横35mm):1枚(6ヶ月以内に撮影されたもの)
戸籍謄本と顔写真はいずれも「6ヶ月以内」という期限が設けられているため、申請前に必ず発行・撮影日を確認しておくことが重要です。
発給までの日数は、数日〜10日前後が目安です。ただし、申請する国や地域によって異なるため、余裕をもったスケジュールで動くことをおすすめします。
手数料は申請方法や申請するパスポートの種類によって異なり、2026年7月1日以降の申請でクレジットカードによるオンライン納付を利用する場合、以下の通りです(2026年7月時点の情報)※
- 10年旅券(18歳以上のみ申請可):8,900円
- 5年旅券(18歳未満のみ申請可):4,400円
- 残存有効期間同一旅券(18歳以上のみ申請可):5,400円
- ※各種手続きにおいて在外公館の窓口で現金支払いをする場合は現地通貨での納付となるため、為替レートなどの影響により国や地域によって実質的な費用幅が生じます。手数料の規定は法令改正などで変更される可能性があるため、申請前に必ず申請先の大使館や総領事館の公式情報を確認するようにしてください。
日本でパスポートを紛失した場合の対処法
ここまで海外でパスポートを紛失した場合の対処法について解説してきましたが、出国前に日本国内でパスポートを紛失してしまった場合も、同様に失効手続きが必要になります。国内での申請は、各都道府県のパスポート申請窓口で受け付けているため、まずは最寄りの窓口に問い合わせてみましょう。
以下では、紛失届と再発行手続きを同時に行う場合を想定し、必要書類や費用の目安をまとめています。
- 失効手続き・再発給の必要書類
- 紛失一般旅券など届出書:1通(窓口で入手可能)
- 警察署が発行した書類(警察署で取得)
- 住民票の写し:1通(該当する方のみ)
- 顔写真(縦45mm×横35mm):2枚(6ヶ月以内に撮影されたもの)
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証・保険証など)
- 一般旅券発給申請書:1通(18歳以上は10年用、18歳未満は5年用)
- 戸籍謄本(全部事項証明書の原本):1通(6ヶ月以内に発行されたもの)
なお、オンライン申請の場合は戸籍電子証明書との連携により、戸籍謄本の原本が不要になるケースもあります。詳細は外務省の公式ページや各都道府県のパスポート申請窓口でご確認ください。
また、再発給までの所要日数は、2週間ほどが目安です。ただし、申請が集中する時期には1ヶ月ほどかかることもあるため、紛失に気付いた時点でなるべく早めに手続きを進めることが重要です。
手数料は申請方法や申請するパスポートの種類によって異なり、10年用の場合はオンライン申請で8,900円、窓口申請で9,300円となります(2026年7月時点の情報)。
- ※手数料の規定は法令改正などで変更される可能性があるため、申請前に必ず政府の公式情報を確認するようにしてください。
パスポート紛失時に海外旅行保険で受けられる補償やサポートは?

パスポートを紛失した際に海外旅行保険でどのようなサポートを受けられるかは、保険会社や契約しているプランによって大きく異なります。まずは、代表的な補償内容やサポートの種類について確認していきましょう。
盗難の場合は「携行品損害」で費用が補償される場合がある
海外旅行中にパスポートの盗難に遭った場合、加入している海外旅行保険の基本補償や特約によって、パスポートの再発給費用または渡航書の発給費用が補償される場合があります。ただし、補償を受けるためには、一般的に警察が発行した盗難証明書など、客観的な事実を示す資料の提出が必要です。
なお、単なる紛失や置き忘れについては補償対象外とする保険会社が多いため、注意が必要でしょう。
補償の対象となる費用の例としては、以下が挙げられます。
- 領事館に納付した発給手数料
- 事故地から最寄りの在外公館所在地までの交通費
- 同地におけるホテルの宿泊費
保険会社や契約するプランによって異なりますが、これらの費用が合計5万円ほどを上限として補償されるケースもあります。ただし、基本補償に含まれていない場合や、別途特約としてセットしていない場合、あるいは所定の条件を満たさない場合は補償を受けられません。
詳細は、各社の公式サイトや約款・重要事項説明書をご確認ください。
現地で対応に困ったときに日本語でのサポートを受けられる場合がある
すべき対応はわかっていても、言葉が通じない現地でパスポートを紛失すると、実際にどのように動けばよいか不安を感じる方は少なくありません。そのような場面で頼りになるのが、海外旅行保険の付帯サービスです。
保険会社によっては、24時間日本語による事故相談サポートを受けられる場合があります。トラブル発生時に連絡すると、警察署などへの届出方法や準備すべき必要書類について案内してもらえるなど、現地での手続きをスムーズに進める上で大きな助けになるでしょう。
具体的なサポート内容や対応範囲は保険会社ごとに異なるため、詳細は各社の公式サイトをご確認ください。
パスポートの紛失・盗難に備えるならAIG損保の海外旅行保険
パスポートの紛失・盗難といった緊急事態では、現地で日本語のサポートを受けられるかどうかが、安心感を大きく左右します。そのような場面で頼りになるのが、AIG損保の海外旅行保険です。
AIG損保の海外旅行保険の特長は以下の通りです。
- ケガ・病気補償が充実:治療・救援費用※1を無制限※2に補償する「無制限プラン」で安心サポート
- 様々なトラブルを幅広く補償:携行品の盗難や破損、航空機遅延やロストバゲージなどのトラブルもカバー
- アシスタンス・サービス:24時間365日、日本語対応のコールセンターがトラブル時にサポート
- Webによる遠隔健康医療相談サービス:ご自身やご家族の健康に対する不安・悩みを、保険期間中はいつでも、医師にオンラインで無料相談できる※3※4
- キャッシュレス・メディカルサービス※5:キャッシュレスサービス対応病院では、費用を一時的に負担せずに治療を受けられる
- 24時間対応のインターネット申し込み:簡単な手続きでお申し込みでき、インターネットで契約した方には海外用eSIMの割引などがある
アシスタンス・サービスでは、パスポートの盗難・紛失の際の再発行手続き方法もご案内いたします。万一の際に充実したサポートを受けたい場合は、ぜひご検討ください。
※1救援費用とは家族が日本から駆け付ける費用等をいいます。
※2無制限とは治療・救援費用補償特約の保険金額(支払限度額)を無制限とすることであり、治療・救援費用を終身補償するものではありません。
※3本サービスは、医学・医療情報の提供を目的としており、診療行為またはこれに準ずる行為を目的として利用することはできません。また、医師からの回答は治療行為ではありません。
※4引受けをお断りしている国や地域(申込書の告知事項欄に記載されています)ではご利用いただけません。
※5一部の治療(補償対象とされない既往症や歯科疾病など)は対象外です。
海外でのトラブル発生に備えて出発前の準備をしよう
国内外を問わず、パスポートを紛失してしまった場合は失効手続きが必要になります。特に海外での紛失はあわてやすい状況ですが、現地の大使館で失効手続きを行うなど、落ち着いて対応することが重要です。
また、パスポート紛失に関連する費用を海外旅行保険でカバーできるかどうかは、保険会社やプランによって異なります。いざというときに備え、出発前に補償範囲やサポート体制をしっかり確認しておくことが大切でしょう。

